拉致問題における特定失踪者の家族の叫び
8月10日、東京都の都民広場にて「北朝鮮による拉致被害者救出のための集い」が、開催された。主催は、東京都と都議会拉致議員連盟。
東京都では、特定失踪者の顔写真の入ったポスターやチラシを作っており、特定失踪者に対しても大変理解があるようだ。
私達は、ボランティアスタッフとして、朝早くから、拉致のイメージカラーである青の風船約4000個にヘリウムガスを入れたり、準備。空高く風船をあげたいため紐も20mにつくるが、ものすごく大変そう。紐が絡んでしまうし・・・・・。
11時30分・・・主催者挨拶で、都知事のメッセージ代読。都議会拉致議連の古賀都議の挨拶。主催者である都議会議員紹介。
来賓として、飯塚繁雄家族会代表、横田早紀江様、他2人。来賓紹介で、特定失踪者のご家族の皆様、市区町議会議員紹介。
私は、シンポジウムの進行役をさせて頂いたが、増元照明氏・増元俊子氏・飯塚耕一郎氏・竹下氏・生島氏が登壇者として語って下さった。
飯塚耕一郎さんとお会いする度に、母として切ない思いになる。1歳の一番かわいい息子を保育園に預けたまま拉致された・・・・・。
進行をするにあたって、予備知識を得るために検索してみると耕一郎さんの1歳の時の写真が掲載されてあったが、それが・・とっても何とも可愛い!!
きっと田口さんは、もう3歳になったかしら・・・もう10歳、20歳・・・と、子供達の事を忘れた事はないだろうなあ。子が母を思う以上に、母が子を思う気持ちは強いのだから・・・。30年の年月は、長すぎる。
特定失踪者は、きわめて拉致の疑いが濃厚とされている失踪者だが、お二人のご家族の言葉は、悲鳴に聞えた。
「拉致被害者全員救出」の中に、私達家族は入っていない・・・の言葉には、胸が痛くなってしまった。確かにそうだった。何処までが「全員奪還」なのか・・・。もちろん、日本から拉致された日本人を一人のこらず返して欲しい。しかし、そのデーターはない。
北朝鮮が、これで全員です。と言えばそれで終わってしまう可能性もあるのだった。
日本政府は、何故、拉致のデーターつくりをきちんとしてこなかったのか。目撃証言があるにもかかわらず、拉致被害者との認定にはならない。
主権侵害されて怒らない日本政府のふがいなさに腹が立ってきた。
40分という短い時間ではあったが、意義のあるシンポジウムだあったと思っている。
その後、こいそ都議による、決議。土屋都議による唱和・・・本当は「日本人を返せ!家族を返せ!子供を返せ!」の予定だったが・・・シュプレヒコールとなっていた。その場面がNHKやANNで放映されたらしい。
最後に青い風船を空高くあげながら、「故郷」を全員で歌う。
増元さんが、マイクを取り、「今日は、田口八重子(飯塚八重子)さんの誕生日です。ピョンヤンに届くように おめでとうと言いましょう」との声かけがあり、全員で「おめでとう」と大きな声で・・・・・・・。
司会の方も、その様子に涙ぐんでいらした。思わず耕一郎君に、「お母さんに会えるまで頑張ろうね」って 握手してしまったが・・・拉致は無常、あんまりだ!!
炎天下だったら・・・雨が降ったら・・・と気になったが、丁度良い日。都民広場に張られたテントには、120枚のパネル展示。48人の特定失踪者写真と当時の状況を読めば読むほど、北朝鮮の拉致政策と日本政府に対して怒りがこみ上げてくる。