震えてしまいました

杉並区では、歴史教科書採択の問題で大きな騒ぎがありましたが、新学期になり、大きな騒動もなく生徒に教科書が配られている様です。

あるお父さんから、「子供のカバンに扶桑社の歴史教科書が入っていてとてもうれしかった」と感想を頂いた時は、私の方がうれくなってしまいました。

採択後、杉並区以外の他の自治体の採択の様子をお聞きしましたが、杉並区ほどレベルの高い教育委員会の議論はまったくと言って良いほどありませんでした。

意見や考え方は違っても、この5人の教育委員の議論は素晴らしく感動的でもあったのですから、誇りに思っています。

今回の議会では、任期が6月で終了する女性の教育委員の再任の人事案が区長より出されておりました。

区長が、再任としたことの大きな意味はわかりますが、私は1回目の採択で「神話が載っている教科書を子供に渡したくない」といい、拉致についても国家公安委員長がすでに拉致が濃厚であると国会で答弁されていたにもかかわらず、「拉致はどこまで本当かわからないのに教科書に載せるのはいかがが」と言い、

今回の採択では、扶桑社の歴史教科書を「戦争にむかう教科書である」と言い、その理由を聞かれて「教科書には書いてないが、行間で読める」とおっしゃった女性を 教育委員として再任する事が、どうしても納得いかなかったのです。

区長が提出した人事案件について与党議員が反対する事はまれですので、条件付賛成か、議場から退席するか、反対するか随分悩みました。

しかし、どう考えてもどうしても子供たちの 今 使っている歴史教科書を戦争に向かう教科書であるといった委員の再任を認めるわけにはいきませんし、どうしてもその理由を述べておきたい・・・。

幸い我が会派は拘束がかかりませんでしたので、反対意見を述べることにしました。

多くの議員は、内心反対でも表向きは賛成です。となると結果は多分1対42になるでしょう。

議場の演壇の前には、42人の議員、演壇の後ろや横には、区長・議長はじめ40人ぐらいの方々が、聞いているわけですが、きっと、「松浦はどのような意見をいうのだろう」と思って聞いていることでしょう。

議場は静まりかえっており、(時々、野次が飛びましたが・・・)結果は私一人が反対となるだろうと思うと原稿を押さえている手が震えて止まらず自分で自分の手を押さえてしまいました。

結果は、「区立の小中学校にお子さんを通わせている母親が適任ではないのか」との意見で反対した議員と私が反対でしたから、「反対2対賛成41」でした。

少々つらい思いをしましたが、自分の意思をまげずに意見を言わなかったら後で後悔する事でしょう。

議長から「意見はありませんか」と言われて手をあげましたが・・・初めての体験でした。